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  • 執筆者の写真fixers-inc

危機管理で最も大切なことって何?<前編>

更新日:2023年11月3日


危機管理 広報 クライシスマネジメント



これまでのクライシスの現場や講演会、リスクセミナーで必ずと言っていいほど質問されるのは、



「危機管理で最も大切なことは何ですか?」


これです。


ズバリ先にお答えすると、


「FACT情報をちゃんと書き出し、常に更新すること」


これしかありません。


最も大切なことというより、"最低限“絶対やらないと困ること"と言い換えても過言ではありません。


そして、この回答に対して、ほとんどの方がつまらなそうにガッカリされます(笑)



「先生、そんなイロハのイでなく、もっとハタと膝を打つような、カッコイイ教訓ないの!?」


そんなのもう、やってるに決まってます・・・といった感じですね。


でも、ちょっと待ってください!

ところがどっこい、実は、皆さん全くと言っていいほどこれが出来ていないんです!


実際に、私がこの30年間、大小合わせて1,000件近く出逢った危機管理案件のうち、初動できちんとしたFACT情報を書面で頂いたケースは1割も無いのが真実です。


ほとんどのケースはこんな感じです!



 

危機管理 広報 クライシスマネジメント

初動は、突然に!


メールか電話で


「○○の件で至急相談がある」


と、案件の"タイトル"のみ告げられてのイ

マージェンシーコールで始まります。


この「○○の件」が曲者。。

長く不明瞭かつ主観的で、率直に言うとほとんど意味不明です。


謝罪リリースのタイトルのように、綺麗に一瞥で判読できるものでなく、かなり不思議なタイトルが多いのが事実です(笑)


そして、そのほとんどが間違っていると明らかになり、後日変更される運命にあります・・・。



曲者「○○の件」


これは、タイトル的なものといったほうが正確ですが、それでも、まだあればいい方です。むしろ、そのタイトルさえ無いことがほとんどです。


「至急ご相談したい件」が大多数。


それでも取り急ぎ、不穏な空気漂うお歴々が揃った会議室に慌てて駆けつけると、メインのご担当者の口頭での説明がおもむろに始まります。


手元には、あったとしてもメモ書き程度。こちらもプロとして慣れているので、我慢してじっと耳を傾けますが、実は心の中で、


「嘘でしょ紙ないの?」


「いや、その行動の主語は誰?」


「それは何時のお話?」


「その判断をしたのはどなた?」


「それ本当に確認されましたか?」


これらを何度も繰り返し、終わるまでに約1時間。。。

そしてここからが、いよいよ私の出番となります。




<次回に続く・・・>



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