top of page
  • 執筆者の写真fixers-inc

だから広報は面白い!

更新日:2023年11月3日


危機管理 広報 クライシスマネジメント

当社にはコンサルタントのみならず、事業会社で広報として実際に活躍していたスタッフも数名在籍しています。大手企業・老舗企業・スタートアップ企業と、企業規模は様々なものの、有名企業や注目を得た成長企業の出身者かつ、全員広報経験最低15年以上の猛者ぞろいです。


先日スタッフ全員で久しぶりに会食をする機会があったのですが、大体話題にのぼるのは「広報昔話の武勇伝」です。「あの時は●●だった」ってやつですね(笑)


私が担当させていただいていた企業の元広報担当もいれば、競合企業の広報・IRをしていた元ライバルなんかもいて、みんな、鉄板の広報あるある事件や面白ネタを持っています。(ここで具体的なお話しすることができずとても残念です。当社守秘義務は必ずお守り致します!)


そもそも広報とは、企業規模や従業員数に比し圧倒的に人数が少なく、機密性の高い内部情報を扱うことが多いため、規模の小さいスタートアップ企業を除いて、社内では現場の方と接する機会がほとんどないのではないでしょうか。


それ故「社内からの理解が得られにくい」と感じている広報パーソンも少なくありません。


一体なぜなのでしょうか?



 

広報ってなに?


経営陣となにやら会議室で密談、また、広報部屋なる”謎部屋“で勤務していることが多いため、社内の人間であって社内の人間じゃないような・・・


あいつらは一体何をしてるんだ?そんな感覚を持たれている方も少なくないのではないでしょうか。


いくら説明してもなかなかお分かりいただけないかもしれないので、まずは、以下の図をご覧ください。


↓↓↓



危機管理 広報 クライシスマネジメント


いかがでしょう?


こうやって目で見てみると、あらゆるステークホルダーをターゲットとしているため、業務が多岐に渡っていそうだということだけでもお分かりになりますか?


最近ではドラマでも取り上げられるようになり、女優が演じている広報ウーマンのイメージや、人気ベンチャー企業で取りざたされるようなキラキラ美人広報などの影響も相まって、


  • 記者会見の司会をやっている人?

  • メディアと会食して女性誌にでている人?

  • 社長の秘書と何が違う?


など、よくわからないけど「広報部=華やか」といったようなかなり誤解されたイメージが先行していることも少なくないかもしれません。


しかし、それは大きな間違いです(笑)


華やかなイメージとは正反対に、一般的な広報部は、社内でもダントツに少ない限られた予算の中で、自社や自社の人物を媒体に取り上げてもらうための地味な企画(ネタ作り)を年中コツコツと積み重ねています。


様々な調整に明け暮れつつも、いかにメディア露出の成果を社内で役立ててもらうか!?ということに尽力しています。


記者会見、新製品発表会など、多くの方がイメージするような華々しい機会は、一部の大手企業を除いては、そうそう手掛けることは多くありませんから。


それ故、1年のうちのほとんどが「黒衣」の役割、表舞台は年数回という実に悲しい運命を背負っているのです。。泣けてきますね。


また、社内からの協力を得なければ、広報はミッションが遂行できないため、他部門の社員、ときには役員、社長など、社内のあちらこちらから飛んで来る「広報って何してるの?」「広報のKPIてどう計って評価すれば?」なんて、少し意地悪な質問や追及の矢にさらされつつも、文句言うことなく笑顔で丁寧に対応することを日々心掛けています。


もちろん広報部の苦労はこんな一言では語りつくせないのですが、詳細な仕事内容や残酷物語に関してはまた何時かご紹介させていただくこととして・・・・。


要するに、理不尽にも耐え抜く強靭なメンタルをもたないと広報部は務まりません!


それでも、皆さん口をそろえて「この仕事が好きだからやめない」といいます。


正直面倒くさそうですが(笑)一体なぜなんでしょう?


 


危機管理 広報 クライシスマネジメント

「誇り」が全て!


ここまでいかに広報が悲しい運命を背負っているかばかりのお話をしてきましたが、広報だからこそ経験できる楽しさも、もちろんございます!


セールス、マーケティング、経理、人事など、あらゆる他セクションと関係しながら業務を展開していくのが広報という仕事の楽しさであり、一番の難しさともいえます。


また、その会社の本当の実力やまだ世に知られていない姿を情報化して、普段なかなか接することができないメディアへの橋渡し役になることができるため、その効果を一番最初に肌で実感することができるなど、社内外を問わず、コミュニケ―ションによってつながりの輪を広げていくことが出来る点がこの仕事の醍醐味といっても過言ではありません。


具体的なコミュニケーションの成功例を一つ上げさせていただくと、当社スタッフが過去に手掛けた「外資系ネットサービス企業の日本進出時における広報コミュニケーション」では、ローンチ以前の段階において、すでに噂やリークを聞きつけた様々なメディアによってあらゆる憶測報道がなされていましたが、その内容が滅茶苦茶批判的でした。


そこで、日本上陸の記者会見に際して当社スタッフが考え出した作戦が、本国にいる創業オーナー自らをトップスピーカーとして来日させ、自らの口でサービスの理念と企業の透明性を語らせることでした。


本国の経営陣は、事前バッシングの報道について報告を受けていたため、創業オーナーの日本派遣には後ろ向きでした。そこで、当社スタッフは賭けにでて、日本法人社長をすっとばし、グローバル広報トップを直接説得するためにこんな啖呵を切ったそうです。


「新サービスの詳しい概要説明はもちろん大切だが、そのサービスが日本に一体どんな価値をもたらすのか?つまり、日本に来ることで、日本人のために何ができるのか?日本に何をもたらすことができるのか?というメッセージを可視化し、それをファウンダー自らが極東の島国に乗り込んで透明性をもって直接説明できれば、必ずメディア論調を逆転して見せる」と。


出来なければ自分が責任を取るとまで断言したそうです。もちろん来日会見までは、できる限り具体的かつ丁寧にメディア向けの事前説明会・情報提供の個別コンタクトを根気よく継続するという影の努力も忘れませんでした。


結果、実現した壮大なローンチ記者会見は記録的なメディア出席者を集め、これまで憶測で騒がれていたようなネガティブイメージを見事に払拭することができ、当該ネット企業の日本上陸とサービスローンチを大成功させました。


一時は完敗を期していたオセロ盤の石を、最終的に全てひっくり返せたかのような快感だったそうです。


全国ネットのTV番組や全国紙の一面、トップニュースサイトをはじめとする、300を超えるマスメディアに華々しくデビューすることとなり、黒船上陸というローンチイベントを騒動化するタイトルの記事まで掲載されたそうです。(広告換算をしてみると軽く10億を超えていたそうですが、広報のパワーってすごいですね!


要するに、広報とは、社内のメンバーが頭ではわかっていても、きちんと表現できないメッセージを自らが外部目線で創り上げ、コミュニケーションという手法を通じて、自らの手で実行できるという魅力に満ちたお仕事なのかもしれません!


企業姿勢が社会からも認知され、より共感されやすくするなど、結果的に企業の成長を促す要素にもなり得るため、他部署よりもダイレクトに自身で会社へ貢献したという満足感と自負が高く、結果として「誇り高く」業務に取り組んでいる広報パーソンが多いのも頷けます。


社内でもダントツ少ないであろう、限られた予算を駆使して生まれた「1万分の1の成功体験!」そして、その企画がメディアに取り上げられ、ユーザーや顧客からSNSを通じてダイレクトに評価を感じる「喜び」が少なからずあるからこそ、1年のほとんどが「黒衣」でも、彼らは今日も誇り高く戦うことが出来るのではないかと思います。


誇り高き企業の広報戦士たちを私は尊敬し応援し続けます。


そして、そんな皆さんのお役に少しでも立てるよう、当社も日々共に戦います。


広報・IRパーソンに必要なトレーニングメニューも数多く手掛けています。


よろしければ→お問合せ下さい。



Commentaires


Les commentaires ont été désactivés.
bottom of page